インタビュー

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患者さんの痛みや気持ちを理解しながら
よりよい医療の在り方を考えています

患者さんの苦痛を理解するために自分の身をもって体験することもありますし、診察の際にも「どうしたら前向きに取り組んでもらえるか」を考えます。患者さんのお気持ちに沿って医療を提供していきたいと思います。

日々の診療の中で気をつけている事を教えてください。

やはり患者さんの訴えをよく聴くことです。うまく伝えられないという方もおりますから、目を見て話をして、できる限り患者さんの話をくみ取れるように努めています。また、診断をより精密なものにするために、患者さんがお見えになったときから歩き方や仕草、顔色などもよく観察しています。

また、説明をする際には専門用語を使わないのはもちろん、極力病名を告げるようにしています。病名がわからないまま治療の説明をしてもピンとこないと思うので、「いまはこういう状態でこういう病気が考えられます。だからこういう治療をしていきましょう」と、はっきりとは言い切れないにしても、できるだけお伝えしながら診療にあたっています。

苦痛の少ない内視鏡検査をおこなうために、どんな工夫をされていますか?

ご飯を食べるときと同じように内視鏡を入れるので、つらさは軽減できていると思います。私が内視鏡検査の勉強を始めたころの先生には、実際に私に内視鏡を入れながら教えてもらいました。いまでも自分で内視鏡を入れることがあります。身をもって体験しているから、どうしたら苦しくないのか、どうしたら痛くないのかがわかるんです。

内視鏡検査で異常が見つかったら、その後の流れを教えてください。

もしがんなどの悪性腫瘍が見つかった場合でも、基本的に私は患者さんに告知しています。がんだとしても治療すれば改善が見込めます。きちんと病気を伝えないと、治療を受けてもらえないからです。

内視鏡検査のすぐ後にははっきりとわかりませんが、検査中に「がんの可能性が高いですよ」というお話はします。組織を取って顕微鏡で検査をしてがん細胞があってはじめてがんとわかるので、後日結果をお知らせし、患者さんの希望する医療機関に紹介する形になります。

内科と眼科はどのような関係性がありますか?

両方の診療科目にかかわる病気として、代表的なものに糖尿病があげられます。糖尿病は糖尿病性網膜症という目の合併症があるので、糖尿病患者さんには定期的に眼底検査を受けていただいています。また、眼科で糖尿病性の変化があるという所見が出れば、内科での診療をお願いするようにしています。また、血圧の変化で網膜出血が起きますし、コレステロールが高い場合も眼底の所見からわかることもあります。内科と眼科は切っても切れない関係にあるので、併設していたほうが医師同士でも共有しやすいですし、わざわざいろんなところに通う必要がないほうが患者さんにとっても楽だろうと思います。

診察の待ち時間に受けられる鍼灸師によるマッサージは、どんな方が利用可能でしょうか?

当院は診察患者さんが多いので、イライラしがちな待ち時間を有効に活用してもらえたらなということでマッサージを始めました。基本的には診察を待っている方のためのもので、当院の患者さんだけへのサービスです。午前中は予約を受けておりませんので、空いていればすぐにご利用いただけます。午後はマッサージの時間も長めにとっていて、予約することもできます。当院には整形外科的な痛みを訴えてくる方も多いのですが、リハビリがしたいという方には代わりにマッサージをおすすめすることもあります。待っている間に、気持ちよく過ごしていただけたらと思います。